よしこの旅ブログ > 美術館・博物館

2016年06月17日

大観・靫彦・龍子らと修善寺〜静岡市美術館


20160617

静岡市美術館のオリジナル企画展。

収蔵品がないギャラリー方式の美術館でこのような大層な企画展を
開催できることが驚きだ。

まず、目の付け所が凄い。
新井旅館って(笑)
知っている人にはものすごく有名だけど、ほとんどの人が知らない(きっと)。


でも、そうは言ってもこじんまりとした内容なんだろうな・・・なんて予想しながら
見に行った。

予想は大外れで、けっこう長居してしまい、後半は集中力と体力が切れて
クタクタになってしまった。



それでは、覚えている範囲でご紹介・・・

【印象的だった作品】
・広瀬長江「妓女」・・・うふふという色っぽさがあり、連れの少女のかのこ模様の
 衣装など含め全体的に豪華でピカピカなのも良い

・小林古径「伊勢物語」・・伊勢物語の魅力と古径の画力が重なって、
 見てて飽きない大作品だった。伊勢物語、読まねば!(未だに読んでない人)

・丘球学・・・安田靫彦が描いたお手本画を模写したりした、絵が好きな
 お坊さん。お手本と模写を比べると、やっぱり「目」の書き方で差が出ると
 分かった。
 丘球学は可睡斎→岐阜・飛騨の洞雲寺→修善寺→永平寺というエリート。

・靫彦ら17名合作「修善寺風物扇面散」・・・お弟子さんたちも選ばれし面々
 なんだろうけど、やっぱり一流画家たちと比べると、まだ「なぞってる」感が
 残ってて、想像したものを紙の上に再現する筆の技術を、まだ自分のものに
 しきれていない。これは大きな差。


【分かったこと】

@修善寺の新井旅館のご主人がパトロン
 →いつの時代も世界中の芸術はこういう道楽おやじが支えている

A今は絵がうまい人は漫画・アニメに流れている
 →有名日本画家も、現在のコミケ同人作家に重なって見えた

B上手い人は何でも上手い
 →仕事としておしとやかな日本画を描いてるだけで、プライベートでは
  今の漫画で見るような激しく勢いあるものも見事に描いている

C芸術は歴史ある都会から生まれる
 →画家の出身地が旧街道の宿場町とか、東京でも浅草など
  (田舎は芸術どころではない?)

D長生きすると名が残る
 →有名画家はみな長寿。逆に言うと、早世しても有名な画家の力量はハンパない




6/7から開催だし、平日午後だったせいもあり、来場者は
ほとんどいなかった。
ゆっくり見れた。

東京では年々すしずめ度数が高くなって、「鑑賞」どころじゃなくなって
きているので、この環境は天国のようだった。




静岡市美術館は、オープン以来すばらしい内容の企画展が続く。
企業は人なり、美術館も人なり。

学芸員、運営スタッフ、トップを連れてきた静岡市役所職員まで、
すべての関係者に感謝する以外にやることは何もない。

この幸せができるだけ長く続きますように、と私は祈り続けている。
そして、私もこの美術館の今の状態が長く続くように
パトロンとして通い続けないとっ!


企画展HP(主な出品作品) http://www.shizubi.jp/exhibition/160607_02.php






posted by よしこ at 00:00 | Comment(0) | 美術館・博物館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする